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日本料理職人が教える本格的な「かに刺し・蟹のお刺身」の作り方・レシピを紹介します。
家でも簡単に美味しいかに刺しを楽しむためのポイントやレシピ、副菜のアイディアなどを解説します。
カニの旨味と甘みを最大限に引き出すためには、選ぶカニの種類や部位、調理方法が重要です。
かに刺し・蟹のお刺身に合う蟹は?
かに刺しに使えるカニの種類は、「本ズワイガニ」「タラバガニ」「毛ガニ」「紅ズワイガニ」などが有名ですが、それぞれのカニには独特の風味と食感があります。
なかでも刺身におすすめのカニは「本ズワイガニ」です。
本ズワイガニ
本ズワイガニは甘みが強く、肉質が柔らかく、刺身にすることでその甘さと旨味を存分に味わうことができます。
万人に好まれる味わいですので、かに刺しを初めて食べる方におすすめです。
タラバガニ
濃厚な味わいが特徴で肉厚で食べ応えがありますが、刺身にするとやや筋が感じられることがあります。
見た目が豪華なので、特別な日のかに刺しにも向いています。
毛ガニ
濃厚な旨味があり、かに味噌も楽しめる一品です。 高級感があり、贅沢なかに刺しとして最適です。ただし、価格が高めです。
花咲ガニ
ぷりぷりした食感と甘み、旨味が強く、みずみずしいのが特徴です。
ただし花咲カニは、釧路では3月〜7月、根室では7月〜9月と、主に夏場が漁期になっているため、衛生面を考慮して販売しているお店が少ないようです。
カニを捌く自信のある方は、活けの花咲ガニを購入して、刺身にするのがいいでしょう。
かに刺し・蟹のお刺身に合わないカニは?
かに刺し・蟹の刺身に合わないカニは、紅ズワイガニです。
紅ズワイガニはジューシーで、肉質がやや柔らかめですが、紅ズワイガニの特徴として水分が多く、ほかのカニに比べ、お腹のみそが流れやすい傾向があります。
お腹の部分が柔らかいことから殻を押すと水が出て、みそが流れ、身入りも少ないことから鮮度落ちが早く刺身にはむいていません。
ただし、紅ズワイガニにも様々な種類や産地があり、個体によって身質が異なりますので、刺身でも十分に食べられるものもあります。
生食用として販売されている紅ズワイガニは、鮮度を保つために、水揚げ後すぐに急速冷凍され、製造・加工過程において、衛生管理が徹底されています刺身として食べられます。
かに刺しとして紅ズワイガニを選ばれる場合は、身質の良い産地と時期を選んでください。
鳥取県、兵庫県 香住、富山県産が身質が良く、漁獲時期は、11月から2月が旬とされています。この期間に獲れた紅ズワイガニは、身がぎっしり詰まっており、甘みが強くおいしくいただけます。
かに刺し・蟹のお刺身に合うカニは、「活」「活〆生」「生冷凍」どれ?
かに刺し・蟹の刺身は鮮度が最優先されるため、かに刺し・蟹の刺身に最も適しているのは「活」のカニです。
活カニを食べる直前に捌き、刺身にすることで鮮度が最も高く、甘みと旨味が最大限に引き立ち、かに本来の味を堪能できます。
しかし、活カニは、温度管理、湿度管理、光管理、空気管理などで食品の劣化を遅らせ、おいしさを保つことが非常に難しく、専門店でしか取り扱っていない場合が多いです。
そのため、活カニ以外でかに刺し・蟹の刺身を食する場合は、活〆の生のカニ、生冷凍のカニであっても必ず「生食用」と表示されているものを選んでください。
加熱用は、加熱調理しなければ食べられないカニで、刺身として食べられません。
ただし、生食用であっても、調理前後の衛生管理を徹底する、漁獲から流通までの過程が明確で、衛生管理が徹底されている水産会社や、鮮魚店、カニ専門通販業者から購入するようにしてください。
なお、生のカニは不適切な保存で細菌が繁殖しやすくなります。4℃以下の冷蔵または冷凍で保存し、活、活〆生は、調理後すぐに食べるようにしてください。
かに刺し・蟹のお刺身に合う蟹の部位は?
かに刺し・蟹の刺身に適したカニの部位は、脚と爪です。
脚の身は繊維質が細かく、刺身にした際に甘みが際立つ部位。特にズワイガニは「棒肉」、毛ガニの「脚肉」と呼ばれる太い部分が刺身に最適です。繊細でぷりぷりした食感で、甘みが強く、カニ本来の旨味を楽しめ、見た目も美しく、盛り付けた際に華やかさが出ます。
爪の身は、脚肉よりも濃厚な旨味と甘みが特徴で、カニの部位のなかでも最もよく動く箇所のため、身が引き締まって、適度な歯ごたえが楽しめます。
かに刺し・蟹のお刺身作り方・レシピ
生食可能な「活」「活〆生」「生冷凍(生食用)」の蟹を使用します。冷凍カニの場合は、冷蔵庫でじっくり自然解凍してください。
自然解凍する場合は、冷蔵庫で自然解凍してください。カニの旨みを損なわず、ゆっくりと解凍できる最適な方法です。
時間は、12~24時間程度、時間をかけてじっくり解凍します。
時間がない場合短時間で解凍したい場合に流水解凍(解凍時間30分~1時間程度)・氷水解凍(解凍時間 60分~100分程度)するが有効です。
なるべく短時間で解凍したいなら「流水」での解凍より、おいしく食べたいなら「氷水」での解凍がおすすめです。
常温解凍、電子レンジでの解凍、お湯での解凍は絶対に避けてください。
材料
- 新鮮なカニ(活カニまたは活〆生カニ、もしくは必ず「生食用」と記載された新鮮な冷凍カニを使用)
- だし醤油
- わさび
- 大根のつま
- 大葉
手順
- カニをさばいて、脚や爪の身を取り出します。
- 包丁やキッチンはさみを使って、食べやすい大きさに切ります。
- 大根のつまや大葉を敷いた皿にカニの刺身を盛り付けます。
- だし醤油とわさびを添えて、提供します。
寄生虫・食中毒対策注意点
活カニまたは活〆生カニを使用する場合、内臓(胃やエラ部分)は刺身に使用できせん。カニの心臓やエラなど、内臓部分は細菌が多く、食中毒の原因となるため、絶対に生食しないでください。
カニの身に内臓が触れたときは、身をきれいに洗ってください。
活け蟹のさばき方
活けカニ、包丁、キッチンはさみ、まな板、冷水(氷水)、キッチンペーパーを用意します。
さばき方手順
- 活けカニを流水でよく洗い、汚れを落とします。
- カニの甲羅を持ち、脚の付け根を包丁(キッチンはさみ)で切り落とします。刺身にするのは足と爪です。
- 切り落とした脚の関節部分に、包丁または、キッチンはさみで、足の間接部分に近い部分を、3箇所1ミリ程度切れ目を入れます。
カニの関節の部分は、殻と身が密着しているため、身を取り出しやすくするために切れ目をいれます。殻は硬いですが、関節の少し上は比較的柔らかいので、そこを狙って切れ目を入れると割りやすくなります。 - 沸騰したお湯と、氷水を用意します。カニの脚を沸騰したお湯で5秒ほどしゃぶしゃぶします(殻が赤くなりますが、中まで火は通っておりません)。
- 殻が熱いので、一度氷水で冷まします。
- あらかじめ切れ目を入れた部分から、左右に折り曲げます。
- 折り曲げた部分から、身を引き出します(赤い筋は、殻の部分に残りますが、万が一ついてきたら、赤い皮を手で取ります)。
- そのまま引き抜き、氷水に入れます。身を氷水に5~10分ほど浸け、身を引き締めます。
- 身の繊維が、米粒状になり、なりましたら、出来上がりです。
- キッチンペーパーなどで水分をふき取ります。
- お皿に盛り付けます。
かに刺し・蟹のお刺身美味しくするために何つける?タレのレシピ、作り方
・わさび醤油
濃口醤油または刺身醤油:大さじ2
生わさび:適量
・だし醤油
濃口または薄口醤油:大さじ2
みりん:大さじ1
昆布または鰹節で引いただし:大さじ1
・ゆずポン酢
濃口または薄口醤油:大さじ2,
ゆず果汁:大さじ1
みりん:大さじ1
・ごまだれ醤油
すりごま:大さじ2
濃口または薄口醤油:大さじ1
酢:大さじ1
砂糖:小さじ1
・大根おろしポン酢
ポン酢(ミツカン味ポン酢など):大さじ2
大根おろし:大さじ1
・柚子胡椒ポン酢
ポン酢:大さじ2
柚子胡椒:小さじ1/2
・白醤油タレ
白醤油:大さじ2
わさび:適量
・韓国風ピリ辛タレ
コチュジャン:大さじ1
醤油※:小さじ1
酢:小さじ1
ごま油:小さじ1
白ごま:少々
※日本の調味料で作る場合は、一般的な濃口醬油で作ります(キッコーマン醬油、ヤマサ醬油など)。
韓国の家庭で使用される醬油で作る場合は、汁醤油(クッカンジャン)、陳醤油(チンカンジャン)、醸造醤油(ヤンジョカンジャン)のいずれかです。
かに刺し・蟹のお刺身の副菜、サイドメニュー
- 茶碗蒸し
- 湯葉のお刺身
- 白和え
- 胡麻豆腐
- 天ぷら
- カニのほぐし身と野菜のサラダ
- かにの身と野菜の酢の物(肩肉ほぐし身)
- カニの炊き込みご飯(肩肉ほぐし身)
- カニの卵焼き(出汁巻き風)(肩肉ほぐし身)
蟹の風味を損なわない優しい味付け。
鶏出汁や白だしで作った茶碗蒸しに蟹のほぐし身を少し乗せると豪華な一品に。
湯葉のクリーミーさが蟹のお刺身の甘さと相性抜群。
わさび醤油やポン酢でシンプルに召し上がってはいかがでしょう。
ほうれん草や柿などを使った白和え。彩りよく優しい味付けが蟹の甘味を引き立てます。
濃厚な胡麻豆腐の滑らかさが蟹のお刺身の口当たりと調和します。
山菜や季節の野菜の天ぷら。
さくっとした食感が蟹のお刺身の柔らかさとのコントラストを楽しめます。
材料は、ほぐした胴体や肩肉、レタス、トマト、アボカドの野菜サラダ
かに刺し・蟹のお刺身の食べ方・美味しく食べるポイントまとめ
- 新鮮な蟹を選ぶ
- 解凍の仕方
- 適切な部位を使う
- 氷水で締める
- 盛り付けを工夫する
- タレを工夫する
活蟹又は鮮度の良い活〆生ガニを選び、冷凍カニを使用する場合は、必ず「生食用」として販売されているものを使用し、解凍後はなるべくその日のうちに食べます。
冷蔵庫でじっくり自然解凍します。急いで解凍する場合は、カニを袋に入れた状態で氷水につけます。解凍中にカニに直接水をかけると風味が落ちます。
脚肉(棒肉)は、甘みが強く、刺身に最適です。
爪肉は歯ごたえが楽しめるため、盛り付けのアクセントになります。
胴体の肩肉は甘みが濃く、少量でも満足感があります。
肩肉は甘みがあり、繊細な味わいが特徴ですが、脚肉や爪肉と比較すると筋が多く、刺身にはやや適していません。ただし、稀に活けガニの鮮度が非常に高い場合、肩肉も刺身として使用できることがあります。
蟹の身を取り出した後、氷水で軽く締めることで身がぷりっと引き締まり、食感を感じます。
締めた後はすぐにキッチンペーパーで水気を拭き取ります。
大根のつまやしそを敷いて、見た目も美しく演出します。
蟹の甲羅や殻を活用して盛り付けに高さを出すと豪華さがアップ。
シンプルにわさび醤油、さっぱりとポン酢、ごまだれなど、好みに応じて数種類のタレを用意します。